大船法律事務所 辻堂法律事務所 平塚八重咲町法律事務所 某辯護士の「弁」

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湘南に3つ ~大船(鎌倉市)・ 辻堂(藤沢市・茅ヶ崎市)・平塚八重咲町~ の法律事務所を置く「弁護士法人プロフェッション」の弁護士某が仕事や出来事や趣味などを時々弁ずるブログ

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2008年12月時の記事では,執行猶予判決が取れたという面にスポットを当てていました。

確かに,弁護士の,罪を犯した人の弁護という面からは正鵠を射ています。
しかし,被害者側からすると,違和感があるでしょう。この面を強調すると,むしろ実刑が妥当という方向に流れます。

実態に沿わない判決は出ません。ただ,得てして実態がしっかりと裁判の場に提示できてないことがあります。
もし実態がしっかり提示できていなく,本人に不利に傾いていたら,粛々と,しっかり不利ではない実態を提示するのみだと思います。

・・・2008.12記事・・・

今日は,苦労して執行猶予判決をもらいました。

初犯ではあるものの,共犯者とわいせつ目的の拉致という重大事案でした。
重大でない通常の事案は,裁判官は1人で審理します。
が,本件は法定合議といって,裁判官が3人=裁判長,右陪席,左陪席で審理されました。

ご家族に,あらかじめ実刑を覚悟するよう言っていました。
ただ,共犯の中で一番消極的であったこと,数分で被害者が車から逃げ幸い実害がなかったこと,雇用先が見つかり雇用主が証人となってくれたこと,本人の反省などが勘案され,実刑を免れました。

執行猶予というのは,3年以下の懲役または禁固のケースで,酌量の余地がある場合に,1年から5年の期間を与えて(執行猶予期間と言います),実刑を免れさせる制度です。
執行猶予期間中に何もなければ,刑の言い渡しはなかったことになります。
もっとも,執行猶予期間中に再び罪を犯すと,執行猶予が取り消され,新たに犯した罪と重ねて長期間刑務所にいかなければならなくなります。

今回,執行猶予期間は4年でした。

前述のとおり執行猶予は1年から5年の範囲で付与されるのですが,通常は,執行猶予は3年がほとんどです。
最長の執行猶予5年だと,実刑すれすれであり,よく「刑務所の塀の上を歩いている」と言われます。

今回4年の執行猶予は,最長の5年ではないものの,実刑に近いことを表しています。

弁護士として,元検事ということで検察の思考手法をそれなりに知っている点が強みであり, 刑事弁護では,この点をアピールしたいと思っています。

元々刑事法が好きということもあって検事になったということを思い返しています。

刑事事件は,被告人(被疑者)の人権擁護VS真実究明(刑罰権の実現)のバランスをどう取るかが究極です。
検事も,それとは対立する刑事弁護人もやりがいがあります。
民事事件=「お金」が請求したりされたりの問題,ではないところが違い,そこはいいと思います。

なお,本件で,犯行が実現し,それにもかかわらずもし仮に執行猶予が出たとしたら,真実究明ひいては被害者保護のバランスが崩れ,本人にとって刑が軽すぎたと思います。

by ofuna-law | 2014-04-15 21:23 | 事例 経験 実績

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