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湘南に3つ ~大船(鎌倉市)・ 辻堂(藤沢市・茅ヶ崎市)・平塚八重咲町~ の法律事務所を置く「弁護士法人プロフェッション」の弁護士某が仕事や出来事や趣味などを時々弁ずるブログ

不法行為に基づく損害賠償請求権

一般的に,不法行為とか,慰謝料請求とか,損害賠償とか,ありますよね。
その法理論を説明します。

これらは法的には,「不法行為に基づく損害賠償請求」と言います。
根拠法令は,民法709条です。

法律の条文は,ある効果(法律効果)と,それを発生させる要件(法律要件)から構成されています。

民法709条の場合,効果(法律効果)は,「損害賠償請求権の発生」です。
この効果(法律効果)を発生させる要件(法律要件)は,次のとおりとなります。
① 故意または過失
② 権利侵害(違法性)
③ 損害の発生
④ ①と④との間の相当因果関係
以上です。

具体例として,暴行で怪我を与えられたケースで説明します。

Aさんは,酔って口論となり,Bさんを殴り,怪我を負わせた。Bさんは,怪我の治療費が合計5万円かかった。通院もして肉体的にも精神的にも傷ついた。

上記事例の場合,Aさんには,殴打という①故意(による暴行行為)が認められます。故意とは,要は「わざと」という意味です。

この故意行為により,Bさんは,怪我をしたので「生命身体の安全」が害されました(②権利侵害(違法性))。権利侵害とは,言葉どおりある権利の侵害であり,違法性とは,簡単に言うと,常識的にみて悪いということ,を意味します。

そして,Bさんには,「怪我の治療費5万円」と「肉体的・精神的苦痛に対する慰謝料相当額」という③損害が発生しました。
ここでいう肉体的・精神的苦痛に対する損害賠償のことを一般に「慰謝料」と言います。算定はなかなか難しいのですが,この場合は仮に10万円としましょう。

最後に,④①と③との相当因果関係については,「①がなければ③がない」という公式がなりたち,それを認めるのが常識的に相当かを判断します。上記事例の場合,故意の殴打がなければ,治療費5万円はかからなかったですし,肉体的・精神的苦痛もありませんでした。
ですから上記公式がなりたちます。加えて,その公式を認めるのが常識的に相当かを判断すると,相当と言えます。

以上のように,要件(法律要件)が充足されましたので,効果(法律効果)が発生します。すなわち,「15万円の損害賠償請求権が発生」するのです。

by ofuna-law | 2005-09-16 17:25 | ・民事事件

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