国選弁護人が究極の選択を迫られるとき
虚偽証言をする証人の証人請求などもってのほかと考えて辞任してよいか?
という究極の質問があり、考え方が分かれます。
弁護士は依頼者のためのものだから請求せざるを得ないとの考え方(誠実義務)がひとつ。
これに対し、信念に反するから、辞任するとの考え方(真実義務)がひとつ。
以前、私は後者の考え方でした。
が、いまは、前者の考え方。
理想は後者です。
でも、辞任をすると、後任の国選弁護人が同じ問題に直面。なお、辞任せず、証人請求はしないとなると、弁護過誤になります。
結局、信念に反するゆえの辞任を許すと、その後、辞任、辞任という連鎖が生じます。
だから、証人請求はしつつ、できる限り嘘をつけないよう、かわしたり、質問を工夫するなどする。そうして信念との折り合いをつけることになります。
見方により弁護士も悪者側とされることがありますが、むしろ法的にそれが求められる仕事。
そうした立場である上で、様々板挟みの局面があり、あがいていることを知ってほしいなと思います。
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