横浜地裁の隣「ジャック」( 辰野式建築について)

これを見て、すぐ、横浜地裁の隣の通称「ジャック」こと、横浜開港記念会館を思い出しました。
横浜地裁は、仕事柄、一番行く裁判所。その敷地内には、横浜弁護士会館も、横浜地方検察庁もある。その隣(正確にはその三軒の道を挟んで向かい)に、この横浜開港記念会館は佇立しています。

調べてみると、「赤煉瓦に白い花崗岩の化粧帯を走らせ、大きなドームを王冠のように載せる」という、この建築様式を、「辰野式建築」と呼ぶそうです。
辰野とは、辰野金吾という建築家。辰野は、工部大学校(現東京大学工学部)第1期生の首席で、ジョサイア・コンドルに師事したという、その道では著名な建築家ということです(知らなかった)。
辰野式建築の中で、これまで私が既に観光していたものも見つかりました。
まずは、岩手銀行旧本店本館です。

また、東京駅があります。

さらに、ここは行ったことがないですが、大阪市中央公会堂も、辰野式建築の代表とのことです。

辰野式建築は、辰野だけでなく、その弟子たちによって全国に広められました。
さて、以上の中で、1つだけ、辰野の作ではなく、その弟子の作品があります。それはどれでしょうか?(笑)
それが、まさに「横浜開港記念会館」です(笑)。
辰野の弟子である福田重義が設計しました。
他にはない高い時計搭があり、他と比べて非常にシャープな印象です。辰野の作は、どちらかというと、どしんと大きくて重い印象で、なんとなくですが、素人なりに違いを感じます。
辰野式の特徴である「大きなドームを王冠のように載せ」ている上、近くに神奈川県庁という、県の長がおり、ここの通称が「キング」ということから、横浜開港記念会館は、「ジャック」と呼ばれると聞いたことがあります。


