法曹三者のバッチ
裁判官のバッチは,八角形の銀色の鏡の真ん中に白文字で「裁」くという文字があしらわれています。
鏡には「真実を映し出す」という意味が込められていると聞いたことがあります。裁判官は,法廷で法服を着ているため,胸のバッチを見ることは困難です。黒い法服を着ていないとき,例えば,和解の席とか,裁判所内の移動中とか,が裁判官バッチを見れる数少ないチャンスです。
検察官のバッチは,真ん中に紅色の旭日が据えられ,その周りに菊の白い花弁と金色の葉があしらわれています。その形が霜と日差しの組合せに似ていることから,一般に「秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)バッチ」と呼ばれています。「秋霜烈日」とは,秋におりる霜と夏の厳しい日差しのこと。刑罰や志操の厳しさにたとえられます。その画像は法務省のホームページの刑事局のところにあります。
弁護士のバッチは,ひまわりをモチーフにし,真ん中に「はかり」があしらわれています。ひまわりは「自由と正義」を意味し,はかりは「公平と平等」を意味します。金色部分は銀地に金メッキが吹き付けられたもので,年季が入ると,金メッキがはがれ,銀地が表われます。ですから,ベテラン弁護士のバッチは,金色ではなく銀色。経験豊富さを示すため,無理に金メッキをはがす人もいますがことが,できるだけ金メッキがはがれないように気を遣う人も多いです。なお,特製で,地金から金のものがあります。
ちなみに,法曹三者のたまごである司法修習生のバッチは,裁判官をあらわす「紫」と,検察官をあらわす「紅」と,弁護士をあらわす「白」の3色を使って,ジャスティスの「J」が形作られています。※3色の色と意味は,おぼろげながらの記憶によるので,間違っているかもしれません。