法律相談料無料の罠(業界の裏側)
弊所では、お問い合わせで「相談料無料ですか?」と聞かれると「ご依頼される場合は無料です」とお答えします。
無料を求める方は、その後、相談料無料の弁護士の所へ行っているのでしょう。
ただ、2023年現在、弊法人三事務所近くでは、私自身がもし当事者になって弁護士を依頼する場合、お願いしたいという弁護士で、相談料無料の弁護士は、思い当たりません。
また、お問い合わせのとき、同時に考えてほしいのが、今後、相手方にも弁護士がつくということ。
一般論として、自分の依頼する弁護士は、自分には優しく、相手と相手弁護士が嫌がる(法的にも技術的などでも)、やりにくい弁護士にしておくべきです。
なお、同じ弁護士事務所には利益相反で依頼できません。
だから、もし相談料無料の弁護士に頼むと、弊法人三事務所近くですと、相談料無料の弁護士は少ないなどの理由から、自然と相手方は、相談料有料の弁護士に頼むことになります。
弁護士は、ボランティア的一面もありますが、全くのボランティアではありません。
個別案件では、弁護士「業」です。
相談料無料の裏には、お客さんがほしい、依頼するときの弁護士費用に相談料無料のコストを上乗せして回収する、一件一件のコストを下げ労力時間を削る(弁護士が無料でたくさんの事件を全力ではできないため)など、表に出ない理由がたくさんあります。
逆に、相談料無料の弁護士がいる一方で、相談料有料の弁護士が依然いるのは何故でしょうか?
相談料有料でも、お客様・依頼者様がいるからです。
一番は、一件一件に集中するにはコストとそれに見合った適正な労力時間がかかるから。
それに、相談料無料の場合、冷やかしで相談だけでという方も多いわけで、その無駄になる1回1時間×無料相談数を、依頼者様の案件に労力時間の投入ができる。