大船法律事務所 辻堂法律事務所 平塚八重咲町法律事務所の某弁護士の述懐

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湘南に3つ ―大船(鎌倉市)・ 辻堂(藤沢市・茅ヶ崎市)・平塚八重咲町―法律事務所を置く 弁護士法人プロフェッションの いち弁護士が 思いや出来事を時々つづるブログ

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被害者は刑事訴訟法においてどのように保護されているのでしょうか。

被害者は捜査段階では重要な証言者として取調べの対象となります。
被害者調書として証拠になります。

被告人が起訴されると,原則として,被害者調書が証拠調べされますが,例外的に,被害者が証人として証人尋問されることもあります。

裁判に出廷して証人尋問されることになると,プレッシャー等や追体験等の2次的な被害が想定されます。そのため,憲法と刑事訴訟法には,証人保護の規定があります。

(従来の制度)
1 公開停止措置(憲法82条2項)
  裁判所は,例えば,強姦の被害者が被害時の具体的状況を証言しなければならないときなどについて,「善良の風俗を害する虞」があるとして,公開停止措置をとることができます。

2 期日外証人尋問(刑訴法158条,281条)
  公判廷以外のところで,証人尋問をすることができます。
  しかし,被害者が公判期日に出頭可能であればこの措置はとれず,実効性がありません。

3 被告人の退廷(刑訴法304条の2)
  証人が被告人の面前においては圧迫を受け十分な供述ができないとき,認められます。

(平成12年改正による新たな証人尋問措置)
1 付添人(刑訴法157条の2)
  証人の不安や緊張を和らげるため,証人にとって信用できる付添人を証人の傍らに付き添わせることができます。

2 遮へい措置(刑訴法153条の3)
  証人が被告人の面前において証言すると,圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがある場合で,相当とみとめるときは,ついたてを置くなどの遮へい措置ができます。

3 ビデオリンク方式による証人尋問(刑訴法157条の4)
  証人に別室にいてもらい,ビデオ回線で法廷とつなぐ方法です。圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがある場合に認められます。

 以上のような制度により,証人が落ち着いてしっかりと証言できるように工夫がなされているのです。
by ofuna-law | 2005-06-17 11:28 | 法律 論点 解釈

子供の人権

横浜弁護士会には「子供の人権委員会」という弁護士の委員会があります。
いじめや学校問題,少年事件等について対応する委員会です。

その子供の人権委員会が出している会報に,私の駄文が載りました。写真付きです。
内容は,これまで少年事件を扱ってきて,心に残っている事件を3つほど紹介するというものでした。

原稿を出したのが3月だったかと思います。印刷されたものをもう一度読むと,少し文章が堅い気がしました。もう少しくだけたかんじで書ければよかったかなあと思います。
文章って本当に難しいですよね。

弁護士は,文章を書く仕事が多いです。契約書,示談書,訴状等々,特に裁判書類は書面が基本です。文章を書く技術については,「理科系の作文技術」(木下是雄・中公新書)などの本を読んだりしています。
by ofuna-law | 2005-06-14 16:06 | 法律 論点 解釈

善意と悪意

一般用語で,善意というと,よいこころ,よい考えという肯定的な意味ですし,悪意というと,悪い意図,悪い考えという否定的な意味ですよね。

しかし,法律用語の場合,善意は,ある事実を知らないことを意味し,悪意は,ある事実を知っていることを意味します。白か黒かで,肯定的否定的な意味合いはなくなります。

あと,意思は,法律用語では,意思であって,意志ではありません。
日本法は,フランス法やドイツ法等の外国法を取り入れたことから,その翻訳で,このような特別な用語が使われています。
by ofuna-law | 2005-06-08 22:06 | 法律 論点 解釈

被告人の涙

刑事事件の第1回公判は,要旨,次のように流れる。
1 検察官の起訴状朗読
2 被告人の罪状認否
3 検察官の冒頭陳述及び証拠調べ請求
4 証拠調べ
5 被告人質問
6 検察官の論告求刑
7 弁護人の弁論
8 結審(次回,判決言渡)

その被告人は,罪状認否で,罪を認めた。
前科が1犯あり,それは無銭飲食で,懲役1年執行猶予3年だった。
執行猶予期間が満了してから約2年で今回窃盗(スリ)で捕まった。

被告人質問のとき,被告人は,もう二度としないと誓った。
これに対し,検察官が執拗に被告人を責めた。前回の裁判で同じことを誓ったのではないか,などと。とにかく今回は実刑になると言わんばかりに。
検察官の質問が終わった後,被告人は泣いた。
とにかくつらかったのだろう。
本当に反省しているのだと信じたいと思った。

検事時代,公判で被告人が泣いたシーンについては記憶がない。
なぜだろう。わからない。
弁護士になってから,被告人が泣いたのはこれで2人目だ。
短い公判の中で,被告人が見せる涙は,言葉では言いあらわせない反省を如実に物語っていると思う。
by ofuna-law | 2005-06-08 15:52 | ・刑事事件 裁判員裁判
去る6月1日,現行司法試験の短答式試験の発表がありました。
ちなみに,現行司法試験は,5月に短答式(5択の問題)試験,7月に論文式試験,10月に口述式(面接)試験があり,3つを通らないと最終合格にはなりません。最終合格者数は今年は1500人くらいだと思います。

短答式は,合格者数7637人で,上位校のランキングは以下のとおりでした。詳細は法務省のホームページにあります。

1 早 大 1219名
2 東 大  946名
3 中 大  727名
4 慶 大  665名
5 京 大  499名
6 明 大  297名
7 一橋大  226名
8 同志社  220名
9 大阪大  216名

我が母校明治大は6位と結構健闘してます。
ただ欲を言えばもっと合格してほしいですね。
私の知り合いで,明治大学の3年生が2人合格しました。
3年生で合格するなんてすごいと思います。
ちなみに,私は,4年生のときはじめて合格しました。

7月の論文式試験に向けて,がんばってほしいものです。
by ofuna-law | 2005-06-03 16:10 | 司法試験 勉強
当事務所は,地域密着を一つのキーワードにしています。

このたび,湘南地域で士業(サムライ業とも言います。弁護士,司法書士,税理士等,末尾に「士」のつく資格業のことをこのように呼びます)をしていて,私と同世代の若手(30代)で,集まりをしようという話になりました。
一つの法人格なき団体にしてしまい,ホームページ等を作って,総合的にお客様のニーズに応えようなどと考えています。
また,セミナーを開いて,各人一人40分くらいで,講演をしたりしようとも話し合っています。

いまのところ,賛同いただけたのは,次のメンバーです。
弁護士の私
司法書士の斎藤慎先生
税理士の鈴木宗也先生
土地家屋調査士の櫻井文明先生
社労士・行政書士の小林哲朗先生
行政書士の寺内正樹先生
です。

不動産鑑定士等他の士業の先生で,湘南地区30代で,この集まりに賛同される先生がいらしたら,私宛ご連絡ください。
7月4日午後6時から藤沢駅近辺で,初めての集まりをする予定です。
by ofuna-law | 2005-06-03 12:42 | 人脈 友人知人

架空請求徹底無視

インターネット等で成人向けサイトを利用し,利用規約の明示がなく,とにかく先に登録させる業者がおり,登録してしまって,あとで多額の登録料等を請求してくる業者がいます。

こんなものについては,契約が成立するわけがありません。契約の成立するためには,契約内容,具体的には,料金と提供サービス内容等の詳細,を理解した上で,合意することが必要です。契約内容も知らずに契約成立ということはありえないです。

また,多額な料金を知ったら,契約するわけがないのですから,契約は錯誤無効(民法95条)です。詐欺(民法96条)とも言えます。
「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」にも規定があるので,ご参照ください。

このような業者からの請求は不当請求にほかなりませんから,徹底無視してください。
もし訴訟が起こされたら(そのようなことはまずありえません),不法行為に基づく損害賠償請求の反訴をして対抗します。勝訴事例があります。
また,詐欺で刑事告訴もします。実際,警察には検挙実績があります。

人の弱みにつけ込む商法ですから,弱みをみせないことが一番です。
by ofuna-law | 2005-06-03 10:38 | 法律 論点 解釈

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