大船法律事務所 辻堂法律事務所 平塚八重咲町法律事務所の某弁護士の述懐

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湘南に3つ ―大船(鎌倉市)・ 辻堂(藤沢市・茅ヶ崎市)・平塚八重咲町―法律事務所を置く 弁護士法人プロフェッションの いち弁護士が 思いや出来事を時々つづるブログ

カテゴリ:事例 経験 実績( 11 )

2008年12月時の記事では,執行猶予判決が取れたという面にスポットを当てていました。

確かに,弁護士の,罪を犯した人の弁護という面からは正鵠を射ています。
しかし,被害者側からすると,違和感があるでしょう。この面を強調すると,むしろ実刑が妥当という方向に流れます。

実態に沿わない判決は出ません。ただ,得てして実態がしっかりと裁判の場に提示できてないことがあります。
もし実態がしっかり提示できていなく,本人に不利に傾いていたら,粛々と,しっかり不利ではない実態を提示するのみだと思います。

・・・2008.12.3 17:45・・・

今日は,苦労して執行猶予判決をもらいました。

初犯ではあるものの,共犯者と3人でわいせつ目的で女性を車に拉致したという重大事案でした。
重大でない通常の事案は,裁判官は1人で審理します。
が,本件は法定合議といって,裁判官が3人=裁判長,右陪席,左陪席で審理されました。

ご家族には,あらかじめ実刑を覚悟するよう言っていました。
ただ,共犯の中で一番消極的であったこと,数分で被害女性が車から逃げ幸い実害がなかったこと,家族の支援,雇用先が見つかり雇用主が証人となってくれたこと,本人の反省などが勘案され,実刑を免れました。
感謝されました。

執行猶予というのは,3年以下の懲役または禁固のケースで,酌量の余地がある場合に,1年から5年の期間を与えて(執行猶予期間と言います),実刑を免れさせる制度を言います。
執行猶予期間中に何もなければ,刑の言い渡しはなかったことになります。
もっとも,執行猶予期間中に再び罪を犯すと,執行猶予が取り消され,新たに犯した罪と重ねて長期間刑務所にいかなければならなくなります。

今回,実刑を免れ,執行猶予期間は4年でした。

前述のとおり執行猶予は1年から5年の範囲で付与されるのですが,通常は,執行猶予は3年がほとんどです。
最長の執行猶予5年だと,実刑すれすれであり,よく「刑務所の塀の上を歩いている」と言われます。

今回4年の執行猶予は,最長の5年ではないものの,実刑に近かったことを表しています。

自分の弁護士としての強みは,元検事ということで検察の思考手法をそれなりに知っている点であり, 刑事弁護では,この点をアピールしたいと思っています。

元々刑事法が好きということもあって検事になったということを思い返しています。

刑事事件は,被告人(被疑者)の人権擁護VS真実究明(刑罰権の実現)のバランスをどう取るかが究極です。
検事も,それとは対立する刑事弁護人もやりがいがあります。
民事事件=「お金」が請求したりされたりの問題,ではないところが違い,そこはいいと思います。

もし,本件で,犯行が実現し,それにもかかわらずもし仮に執行猶予が出たとしたら,真実究明ひいては被害者保護のバランスが崩れ,本人にとって刑が軽すぎたと思います。

by ofuna-law | 2015-04-15 21:23 | 事例 経験 実績
先日,私が国選弁護人を担当した事件で,被告少年に,横浜地裁で,保護観察つきですが執行猶予判決が出ました。

判決言渡中から,被告少年は涙し,喜んでおり,私もやったかいを感じ,安堵しました。

もし成人で初犯ならば執行猶予の確率が高い犯罪類型の事件。
少年は年長少年(20歳に近い年齢)で,過去に1回少年院に行っていました。

私は今年2月に被疑者国選でこの少年の担当が決定し,接見等弁護活動を開始。
その後,少年は鑑別所に観護措置になり,4月に少年審判となりました。

犯情は悪く,過去に少年院に1回行っていること,保護者との関係が悪いことなどから,私は,少年院送致の可能性がとても高いと感じており,ですが,反省し,とにかく少年院には絶対行きたくないと懇願することなどから,できる限り少年院送致を避けたいと思いました。

少年審判で,弁護人(付添人)は,処遇についての意見書を提出するのですが,おそらく認められない保護観察処分を求めたところで,裁判官から軽く一蹴されるだけだと思い,でも,少年院送致を甘受するわけにもいきませんでした。

そこで,おそらく異例だと思うのですが,「逆送」を上申。かなり迷った結果の判断。

逆送というのは,一旦事件を検察に送り返し,少年審判ではなく,成人と同様に扱って正式な刑事裁判をするということです。
私としては,少年審判だと少年院送致でおそらく1年くらいは少年院に入ると思ったため,むしろ少年審判の枠内での判断を避け,正式な刑事裁判にもって行き,執行猶予をもらう。そうして体刑(体を刑務所等に入れて服役させる刑のこと)を避けたいと思ったのです。
ことに年長少年であることを強調し,成人と同じ扱いをするべきだと上申しました。
そのときは,もし,成人ならば執行猶予の確率が高い事案なので,それが少年だとしても,執行猶予にもっていけるのではないかと考えました。

結果,目論見どおり,逆送の決定が出ました。

ですが,必ずしも私の考えどおりにことは進みませんでした。

5月下旬から6月上旬にかけて,正式裁判の公判が2回。
公判中,正式裁判の裁判官は,被告人質問で,かなり実刑を臭わせる質問を連発。

確かに,よく考えると,狡猾な犯行であるなど,犯情は悪い。少年院に行った経験が更生に活かされていない。
聞きながら,「まずい。実刑になったら1~2年は刑務所だ。少年院のほうがよかったか」などと不安になりました。
少年も,同感だったはず。
もちろん,私の目論見は,少年によく説明し納得していたのですが,絶対執行猶予だとは断言はしていません。

検察官の求刑は,懲役1年以上2年以下という不定期刑(少年であるため)。

そして,先日,判決。

結果,懲役1年6か月執行猶予3年保護観察つきという内容でした。

少年にとって,よい情状としては,関係の悪かった保護者がこの間関係を修復し,今後の監督を制約したこと,反省していること,約4か月間身柄拘束を受けたこと,少年であることなどが挙げられました。

裁判官は,判決後,実刑ぎりぎりであったと説諭。

よかったです。
何より,このように執行猶予判決が出たり,例えば勝訴判決がでるなど,いい結果が出ると,弁護士として,一番のやりがいを感じます。
この少年には頑張って更生してほしいと願っています。

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by ofuna-law | 2011-06-24 16:01 | 事例 経験 実績

交通事故示談あっせん

先日,弁護士会の交通事故センターから依頼され,交通事故の示談あっせんの仲裁人という仕事をしました。
私にとっては初めての経験でした。

交通事故の被害者側と,加害者の保険会社と,両方の間に立ち,公平な第三者ということで,裁判官のような役割をします。
具体的には,両方から個別に事情を聞き,お互い譲り合ってもらって,示談を目指します。

今回のケースでは,3回の期日をやり,結局,示談が成立しました。
もちろん,ケースによっては,お互い争いのまま,示談が不成立の場合もあります。

普段,弁護士として片方当事者の弁護ばかりしていますから,両当事者の間に立つ裁判官のような役割の仕事は,自分的にはめずらしく,貴重な体験でした。
お互いからプレッシャーを感じ,普段感じない緊張感があり,結構大変でした。
あんまり向いてないなとも感じました(笑)。

いつも両当事者の間に立つ裁判官の仕事は,やっぱり,とても大変な仕事だと思いました。板挟みになるので。

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by ofuna-law | 2011-04-20 16:02 | 事例 経験 実績
先日,初めての裁判員裁判に臨みました。
事案は,無理心中の未遂(殺人未遂)でした。
判決は,懲役2年6か月執行猶予4年保護観察付きでした。
今日は,裁判員裁判を終えての雑感をメモしたいと思います。

1 被疑者国選段階から弁護人になったのですが,逮捕が6月で裁判が翌年の1月でして,その間,裁判所で公判整理手続き等が4回ほどあったのですが,被告人にとっては,長い勾留生活だったと思います。もし,裁判員裁判でなかったら,9~10月ころには判決が出ていたと思います。

2 裁判員の選任手続きに立ち会いました。弁護人は,最高5人まで,裁判員候補者を排斥できる建前になっているため,立ち振る舞いや表情や第1印象から,5名を排斥しました。なお,検察官も最高5人まで排斥できるのですが,権利を行使しませんでした。結局,男性3人,女性3人の裁判員が選任され,男女比もバランスよく,また,年齢もばらつく感じで,よかったと思います。

3 検察官の冒頭陳述のプレゼンテーションが実に手が込んでいました。証拠上やや認定が困難な事情についても冒頭陳述で詳細にプレゼンテーションがなされ,裁判員に予断を与えてしまうのではないかと心配しました。もっとも,判決では,検察官のその主張は排斥されましたが。

4 検察官が証拠一覧表という書類を裁判員に配布していました。証拠の内容についてメモが書けるようになっているものでした。裁判員にとっては有益な書類だと思い,翌日の弁護側立証の際には,まねをして弁護側証拠一覧表を作り配布しました。

5 法廷では緊張しました。特に,私が弁論の陳述をしたのですが,緊張しまくりでした。マニュアルでは,弁論の書面を見ることなく,暗記して,裁判員に語りかけるように陳述するよう書かれているのですが,そこまではできませんでした。噛んだりしたので,本番前に何回か陳述の練習をすることが必要だと思いました。
by ofuna-law | 2010-02-05 10:14 | 事例 経験 実績

控訴

日本は三審制です。

ですので,第一審の判決が出て,それに不服な場合,第二審に控訴をします。
第二審の判決にも不服な場合は,最高裁判所に上告することになりますが,上告ができる場合は限られています。
控訴と上告のことを合わせて,「上訴」と言ったりもします。
この場合,基本的に,第一審は地裁,第二審は高等裁判所で,その上が最高裁判所となります。

今回,とある事件で控訴をすることになりそうです。

実は,私は控訴をされた側すなわち被控訴人側に立って第二審を経験することは多いのですが,控訴をする側すなわち控訴人側に立って第二審を経験したことは,恥ずかしながらこれまでありません。
その理由は,訴訟をしても第一審で和解で終わることが多く,また,第一審で勝訴判決が多かったり,敗訴判決でも控訴を断念するケースがあるからです。
弁護士になって6年ですが,機会がありませんでした。

今回は,依頼人が敗訴(第一審の事実認定)に納得がいかないため,初めて控訴をすることになりそうです。
第一審判決の送達日から2週間以内に控訴をしなければならないので,早めに控訴したいと思います。

なお,初めてと言っても,提出する書面の起案や弁論期日の出廷等は,第一審とほとんど同じですし,わからないこと等は書籍や判例を調べればよいので,不安等はありません。
ただ,書面の起案にはかなり力を入れないといけないので,引き締めていきたいと思います。

by ofuna-law | 2009-07-15 12:10 | 事例 経験 実績

刑事事件が最近多い

最近,刑事事件が,国選も私選も両方とも,多い状態になっています。

特に接見が大変です。
平日行けない場合は休日に接見に行っています。

休日は本当はしっかりやすみたいのですが,なかなか最近はむずかしいです。

by ofuna-law | 2009-01-15 16:11 | 事例 経験 実績
裁判員模擬裁判が終わりました。

現住建造物等放火の事案でした。
検察側は既遂が成立するとして求刑懲役6年でした。
弁護側は,未遂にすぎないとして執行猶予付判決を求めました。

裁判官3名と裁判員6名の評議の結果,結論としては,放火は「未遂」と認定されて,判決は「懲役3年 執行猶予5年」でした。

勝訴か敗訴かでいえば,(民訴と違うのですが)勝訴でしょうか。

検察側の証拠が少なかったので(模擬裁判ならではでした),被告人に有利に,「未遂」と判断されたと思います。
本物の事件だったら,検察側はもっと立証してくると思います。

最終的には,このような事案の場合に,執行猶予が付くかどうかでしたが,初犯で兄の監督が期待できるなどの事情から,執行猶予がつきました。

以下,感想です。

準備がとても大変でした。
パワーポイントとか初めてでしたし。
審理の際も,いつもと勝手が違って,緊張しました。
検察側は,訓練されており,とてもわかりやすい主張と立証を展開していました。
とても見習うべき点が多々ありました。
評議が中継されていて参考になりました。

今後裁判員裁判が施行されたら,この経験を生かし,比較的まともな弁護活動ができるのではないかなという自信にはなりました。

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by ofuna-law | 2008-11-17 08:58 | 事例 経験 実績

裁判員模擬裁判の準備

来月の11/13~14に横浜地裁本庁(第4刑事部)で裁判員模擬裁判があり,私は3人の弁護人役のうちの1人をしています。

本番が近づいてきて最近は毎週1~2回,関内で弁護団会議やら公判整理手続やらが入っています。
準備が忙しくなってきました。
今日は,17時から横浜地裁にて公判整理手続があり,今日までに提出を求められていた予定主張書面等があったことから,弁護人間で朝からメールのやりとりがバンバンで,なんとかその書面等ができて公判整理手続を迎え,そこでは次の公判整理手続までに提出せねばならない書面等の要求が裁判官からたくさん出て,いよいよ準備も佳境に入ってきた感じです。

このたび弁護人役を引き受けたことにより,裁判員裁判の準備の大変さがわかりました。
まだ大変な準備が続きそうです。
慣れてないため,本番も大変なんだろうなあと容易に想像できます。
本番では裁判員に対するプレゼンテーション能力が鍛えられるはずです。
パワーポイントをモバイルにインストールしたので,それを初めて使ってみるつもりです。
たまたま弁護人役になったために,裁判員裁判関連の法律・手続ばかりか,パワーポイントまで初めて勉強し,いろいろ新しい経験をさせてもらえて,本当によかったです。

もしこれをやっていなくていきなり模擬ではない本番を任されたりしていたら,絶対にやばいことになっていたなあとほっと胸をなでおろしています。
今回の模擬裁判の経験を生かせば,本番でもまともな弁護活動ができそうです。

裁判員裁判自体の当否は,模擬裁判が終わってから述べるとして,とりあえず今までの感触としては刑事裁判の手続進行ががらりと変ってしまうなあとは思います。

明日は午前11時から弁護団会議で,それまでに私が担当して作成しなければならない書面があります。
早朝出勤をして仕上げたいと思っています。

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by ofuna-law | 2008-10-30 22:44 | 事例 経験 実績

裁判上の和解の解除

裁判上の和解をしたものの,相手が履行をしてくれない事案があり,依頼者の意向で,裁判上の和解を解除して,判決を求めたいということから,某裁判所に,期日の再指定申立てをしていたのですが,本日,無事,申立てが通り,期日が指定されました。

とりあえず,依頼者の意向は叶いました。

by ofuna-law | 2006-05-31 15:37 | 事例 経験 実績

刑事の否認事件

今日,刑事の否認事件の証人尋問がありました。
ビデオリンク方式で3人の証人尋問をしました。

ビデオリンク方式というのは,法廷とは違う部屋に証人が入り,ビデオカメラを回して,法廷とその別室とで証人尋問をする方式を言います。
証人が威迫されるなどのおそれがある場合,用いられます。

事件名は恐喝事件で,否認の内容は「自分ではない(人違い)」というもの。
証人は3人とも「犯人に間違いない」と証言しました。
どうやって巻き返しを図るかが勝負になります。

被告人は,「犯行日時には,Sという男と一緒にいた別の場所にいた」と弁解しています。
そのSという男との連絡がつかず困っています。
Sの所在については検察庁も協力してくれるとのことなので,次回期日までに連絡をつけたいと思います。

by ofuna-law | 2006-02-28 14:27 | 事例 経験 実績

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