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カテゴリ:・交通事故( 4 )

先日、神奈川県弁護士会による交通事故の高次脳機能障害に関する研修会に出席しました。

医学知識面で通常と異なれど、「障害(後遺障害)の診断」と「事故との因果関係」が主論点である面は、通常と異ならないと感じました。

医学知識面では、医療過誤(特に脳外科、精神科、検査関係)と重なり、積極的に取り組んでいる弊法人各弁護士的には、優位性を図ることができるかもしれないとも感じました。

講義中に「確かに」と腑に落ちたのが、被害者が子どものケースと高齢者のケースでの「事故との因果関係」。

一般成人の場合、高次脳機能障害により、事故前後の人格の変貌がわかりやすい。
これに対し、子どもは、そもそも人格が未熟ゆえ、事故前後の変貌が捉えにくい。高齢者は、認知症等との区別に難がある等から、やはり事故前後の変貌が捉えにくい。

だから、障害が事故によるものか(事故との因果関係)がネックになってくるという問題。

さて一般的に、交通事故の被害者が、弁護士に法律相談や依頼に至る場合、事故直後というのは意外に少なく、ある程度時間が経過して交渉が膠着等し、ようやくという流れが多いのが現状です。

後者のケースでは、事故直後からCT・MRT等の検査を経時的(継続的)にしっかりと行っていないことがあります(前者なら、アドバイスで事故直後からの検査を励行させる)。

高次脳機能障害で後者のケースの場合、弁護士の所に来たときには、証拠がなく証明できないという事態が考えられ、通常の流れとのギャップが心配になりました。

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by ofuna-law | 2018-02-02 21:27 | ・交通事故

交通事故 経済的全損

少し形式の古い車が事故に遭って,損害が生じた場合で,修理費が140万円かかる,しかし,同程度の車を購入したら,80万円ですむ,というような場合,損害はどちらでしょうか。

被害者の立場に立ってみたら,これまで乗っていた車には愛着等がありますし,修理して乗りたいという気持ちから,修理費の140万円を損害として請求したいところでしょう。

しかし,法律的には,この場合を「経済的全損」と言って,経済的に見ると修理できないものと考えて,安いほうの,同程度の車を購入した額である80万円を損害と考えます。

損害賠償の趣旨の一つに,損害の公平な分担というものがあります。被害者は常に加害者にもなる可能性もあり,加害者は常に被害者にもなる可能性もあるから,損害は両者公平に分担するという考え方です。これを敷衍すると,社会通念上相当な損害を賠償するということになります。

経済的全損の場合,社会通念上相当な損害というのが,高い修理費ではなく,安い購入費になるのです。

納得できない!という気持ちは分かりますが,法的には認められない主張なので,弁護が難しいです。
by ofuna-law | 2014-10-10 08:30 | ・交通事故

交通事故 過失割合

交通事故が生じた場合,事故の責任の度合いを両者で割り当てて決める責任割合のことを過失割合と言います。

得てしてもらい事故などの場合,自分は悪くないと思うかもしれませんが,基本的に車vs車の事故であれば,お互いに過失が認められ,過失が自分にはない場合,すなわち,0:100の場合というのは原則ないと言って間違いではありません。

典型的に0:100のケースと言えば,停止中に後ろから追突された,いわゆる被追突事案か,相手方がセンタラインを大きくはみ出てきたために衝突したという,いわゆるセンターライン越え事案くらいしかないのではないでしょうか。

それ以外は,いくら主観的には自分には過失はないと思っても,別冊判例タイムズという裁判官が作成したたくさんの類型図の中から該当例あるいは類似例を拾ってきて,そこから,過失割合というのを出し,修正要素を加味した上で,当該事案の過失割合が決まります。

たとえば,十字路交差点で,一方に一時停止の標識があり,他方にない場合の事故ですと,一停止をした後発進して事故にあった場合,一時停止側7~8:反対側2~3という過失割合が適用され,たとえば,それに片方のスピード違反などの修正要素があればそれを加味し,最終的に,8:2とか75:25とか,過失割合を決めます。

ちなみに,基本的には,ひと桁(10で割る)で3:7とか6:4とかで出しますが,一方が4:6を主張し譲らず,他方が5:5を主張して譲らないような場面では,妥協案としてふた桁(100で割る),この場合では,45:55というように過失割合を決めて,示談(和解)するケースも稀にあります。

過失割合の類型図は,交通事故の態様に応じて,ほとんどすべての事故の類型をカバーしており,そこから基本過失が決められていて,それを尊重して示談(和解)を進めるという考え方自体は,保険会社・弁護士の間では,もはや常識というか暗黙のルールが成立しており,それに反する過失割合の決め方は,なかなか主張しても通らないのが現状です。

ですので,交通事故を起こした場合は,事故の類型図のどれにあたるのかを把握した上で,基本過失を認識し,それを修正する要素があるかを考えて,ある程度の過失割合を前提に話を進めるのがオーソドックスな考え方です。

なぜ,類型図の基本過失が尊重されるのかというと,①交通事故を専門とする裁判官達が裁判上のルールとして決めたものであること,②交通事故というのは数が多いので,少しでも暗黙のルールを決めておいて,迅速・円滑に紛争を解決すべきであること,③決めておかないと,お互い過失を主張し合い示談(和解)までなかなか進めないこと,などが理由として挙げられます。

交通事故の過失割合の類型図は,法律書の専門店で購入・参照できます。
前述のいわゆる別冊判例タイムズという本と,日弁連が出している通称赤い本(色が赤いのでそのように呼ばれている)と,大阪のほうの弁護士会が出している通称青い本(色が青いのでそのように呼ばれている)の3つが有名です。
買うまでの必要はないにせよ,交通事故を起こした場合には,保険会社や弁護士に問い合わせて,コピーを入手して自己の過失割合を調べることをお勧めします。

by ofuna-law | 2008-12-02 02:18 | ・交通事故
神奈川県弁護士会内に,日弁連交通事故相談センター神奈川支部という機関があります。

相談業務のほか,弁護士による示談斡旋をしています。

弁護士による示談斡旋は,手続き費用が無料です。
事故内容や過失割合の争いがない事案でなければならないのですが,損害額に争いがある事案について,弁護士が間に入って,被害者と保険会社の間の示談斡旋をしてくれます。

原則,期日は3回までとされています。

先日,この制度を使って,うまくまとまった事案がありました。

過失0の追突事故で,むち打ち症(約150日間で治癒)になった被害者(依頼者)の事案でした。

休業損害と傷害慰謝料の金額について,依頼者に対する保険会社の提示額は,合計約85万円でした。
依頼者は,金額が低すぎるとして相談にこられ,示談斡旋の制度を使うことにしました。

弁護費用としては,規定等を考慮し,20万円としました。
そのため,保険会社から約105万円(約80万円+20万円)を獲得しなければ,依頼者は損をしてしまう危険がありました。
損をする可能性もあると念を押したところ,とにかくやれるだけやってみたいというのが依頼者の希望でした。

示談斡旋当日,間に入ってくれた弁護士が保険会社の話を聞いた上で,120万円くらいなら示談がまとまりそうですと言ってくれました。
そのため,ひとまず損をすることはなくなり,良かったと安心しつつ,こちらにとって有利な事情を強く主張し,さらなる金額アップを要求しました。

その結果,おかげさまをもちまして,約135万円で示談が成立しました。
依頼者も喜んでくれました。

弁護士が中に入ると,こういうこともあります。
交通事故示談で,相手の保険会社が信頼できないような方がいましたら,一度,弁護士に相談してみるのも一つの選択肢です。
弁護士が入るだけで,対応が変わることもあります(変わらないこともありますのでご注意を)。

お気軽に当事務所までご連絡ください。
また,弁護士会の法律相談センターに問い合わせしても良いでしょう。
by ofuna-law | 2005-04-28 21:20 | ・交通事故

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