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独立開業への道
弁護士などの士業は,独立開業ができる資格と言われています。

弁護士の場合,司法試験合格後,司法修習生となり,その後,弁護士登録して,弁護士になることになります。

弁護士登録していきなり独立するというのは,かなり稀なケースと言っていいでしょう。普通は,イソ弁(勤務弁護士。ボス弁に雇われて居候する弁護士なので,イソ弁と呼ばれる)になり,数年後に独立します。
しかし,いきなり独立して成功している弁護士も多いです。
特に,地方に多いです。
ただ,東京や横浜などの都市部では,いきなり独立はかなり難しいし,できるならイソ弁経験があった方がよいと私は思います。

それは,次の2点が大きな理由です。
1 競争に打ち勝つ地力がまだない
2 ノウハウが不足している
という2点です。

1 について
⑴ 例えば,弁護士過疎地域等であれば,競争が激しくない,または,競争がないため,いきなり独立しても大丈夫と言え,その他,例えば,都市部でも,これまでに社会人経験等があり,そのコネから仕事がある程度入る場合なども,大丈夫と言えるでしょう。
⑵ 数字的な目安を言うと,事務所開業資金として300~500万円,月売上40~50万円(事務所を借りて,事務員を1名雇ったと仮定)を捻出できれば,独立開業は成功するのではないでしょうか。
⑶ 私の場合が,当初,このくらいの計算でスタートしました。

2 について
⑴ 司法修習中に,弁護修習で,修習先の弁護士事務所から,一定のノウハウを受け継げるので,それを意識的に吸収することで,ノウハウの不足をカバーできるとも言えます。ただ,弁護修習の期間も短い(約2~3か月)ですから,意外と吸収できないものです。少なくとも1年,いや半年でもいいですから,弁護士事務所に就職し,独立を念頭に,ボス弁のノウハウを吸収することが最も無難だと私は思います。
⑵ 私の場合は,検事を4年間していましたが,その間,起案能力,事実認定能力,事情聴取能力,交渉力等のレベルアップはありましたが,いきなり弁護士として独立してやっていくノウハウはなく,1年間,関内の法律事務所で,イソ弁をし,ボス弁のお世話になりながら,ノウハウを吸収したのでした。
⑶ いま考えると,イソ弁の1年間で吸収したこと,逆に言えば,検事経験では弁護士として足りなかったことと言えば,まず,①各書面の書式及びその書き方,②弁護士報酬の相場感覚,③依頼者との関係の築き方,④その他弁護士としての経験,でしょうか。

①については,書面といえば,検事は,主に,検事調書,起訴状,不起訴裁定書,冒頭陳述,論告といった書面は作成しますが,民事事件の訴状,答弁書,準備書面,家事事件の調停申立書などは,作成することはないです。そして作成には慣れが必要です。
②については,検事には全く分かりません。いまは日弁連の報酬基準が撤廃され,自由化されましたが,やはり,ある程度の相場が分かってないと,報酬の請求もできません。
③については,私はいまも試行錯誤しながら苦心していますが,依頼者との関係をどのように保ち,築くかはとても大切なことで,私は,ボス弁や兄弁(事務所にいる先輩弁護士のことを言います)のやり方をまねすることから入りました。
④については,弁護士には,経験したことがある分野とそうでない分野があり,経験を積むことで,経験したことがある分野が広がっていき,得意分野もでてくるわけで,いきなり独立すると,ほとんどが経験したことがない分野でしょうから,弁護士本人自身も,また依頼者も,不安があると思うのです。

逆に,①~④もクリアできれば,ノウハウ面では,十分に独立可能になると思います。

発展事項として,営業・広告・マーケティングをどうするか,という次の課題がありますが,これについては,私も目下勉強中です。
by ofuna-law | 2007-05-08 07:57 | 士業関連 | Trackback(2) | Comments(2)
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Commented by Kの住人 at 2007-05-10 10:34 x
弁護士にはボス弁,イソ弁,ノキ弁という呼ばれ方をする人がいますが,最近,タク弁と呼ばれる人もいるらしい。

事務所を持たず自宅にいて他の弁護士から仕事を回してもらう弁護士のことだそうです。
Commented by ofuna-law at 2007-05-10 16:30
ノキ弁というのは,ここ1年くらいに急激に業界にはやってきた言葉で,先輩弁護士等の事務所の軒(ノキ)を借りて(具体的には,机,電話,備品等を借りて),一応独立採算で,弁護士をすることを言います。一説には,札幌などでは,以前からそのような形態で弁護士をするようなケースが多いと聞きます。
ノキ弁のメリット・デメリットは,ノキを貸す先輩弁護士等としては,イソ弁のように,給料は支払わなくていい。ただ,忙しいときは,仕事を頼める。議論やちょっとした相談ができる。という点が挙げられ,ノキを借りるノキ弁としては,経費の負担なしに仕事ができるという点が挙げられます。

タク弁というのは,初耳です。ノキを貸してくれる先輩弁護士等がいないパターンですね。

アパ弁というのもあるそうですよ。みんなでアパートを借りて,そこを事務所にして,独立採算で弁護士をするそうです。経費をできる限りかけないところがメリットだそうです。
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