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「弁護士法人プロフェッション」代表が時々弁ずるブログ|大船駅(鎌倉市)・辻堂駅(藤沢市・茅ヶ崎市)・平塚駅各3分|夜間休日相談あり

大山詣(神奈川県伊勢原市)

江戸時代に大流行した大山詣。

先日テレビ番組で初めて知ったことなどを合わせて書いてみます。

1246mの山全体が山岳信仰の対象。なお、標高に由来し、大山街道を国道246号にした(下3桁が同じ)。が、のちの精緻な計測で現在は1252mと訂正されている。

古来、雨を降らす神(大山の別名が、雨降らし山)として信仰を集めた。現に、平塚事務所の窓から正面遠くに鎮座するが、山頂までよく見える日は翌日晴れることが多いです。

元は天台宗。大山寺(明治の神道国教化により大山阿夫利神社)。現在は、大山寺と大山阿夫利神社とが両立している。

修験者が集まり、戦国時代は武装化し僧兵がいた。
北条早雲は、それらを抱え、小田原城の支城山中城(静岡県三島市)を守らせた。山中城は、のちの秀吉の小田原攻めで滅ぼされる。多くの僧兵が殺されたという。

関東を与えられた家康は、大山の僧兵を警戒した。
そこで慶長年間、天台宗を真言宗に改宗させ、僧兵(僧)たちを山から下ろした。

その僧らが山麓で御師(先導師)となった。
御師といえば、伊勢神宮や出雲大社が有名。いわばツアーコンダクターとして、参詣客を営業し、連れてきて、世話をする。

その御師の営業力と江戸から近い立地などから、大山詣は大流行した。
講とよばれる参詣団体や、大山街道(大山道)とよばれる参詣道が整備されることになる。

大山詣とセットとされたのが江の島詣(神奈川県藤沢市)。

大山からは相模湾(湘南)が展望でき、江の島が見える。
山に来たら次は海ではなかろうか。

一説には、大山は男の神(大山祇神。かつては石尊大権現)。これと女の神(江島神社は弁財天。日本三大弁財天のひとつ)とを同時に詣でること、これが御師のヒット企画ツアーだったという。

江戸時代、参詣客の96%が男性というデータがあるそうだ。女人禁制や男尊女卑が関係しているのだとも思う。
大山と江の島の間には、藤沢宿がある。歓楽街がある。
精進落としのついでに、藤沢宿で歓楽する。これの点が96%を占める男性参詣客に人気だったのではないか。

藤沢市城南には、大山の「一の鳥居」がある。
謎なのが、小田急の伊勢原駅近くにも「一の鳥居」があること。

仮説ではあるが、伊勢原の一の鳥居は、昭和に伊勢原駅ができ、これを利用する参詣者のためにできたものではないか。
あるいは、大山道は、大山を終点として、放射状に広がっているから、ルートごとに始点付近に一の鳥居があっておかしくないということである。

なお、二の鳥居からは、山麓近くに位置し、ひとつずつしかない。

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by ofuna-law | 2017-02-14 12:50 | 地域の出来事 歴史 研究等

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